米国が、2022年10月に公表した「国家安全保障政策」において、中国を「国際秩序の再構築を目指す意志と力を持つ唯一の競争相手」と位置付け、軍事や外交のみならず経済においても対抗姿勢を最優先としたことで、経済安全保障についても「米国対中国」という図式で議論されることが多いようです。しかし、この米中の対立構造が「ルールを基盤とした既存の国際秩序」を守るかどうか、「自由で、開かれた、繫栄して安全な世界」を守るかどうか、という点を焦点としているならば、当然ながら、米国や中国以外の国家も無関心でいられるはずはありません。