当研究所の西野純也上席研究員（慶応義塾大学法学部教授）が、「軍拡競争時代に入った朝鮮半島」を発表しました。

　先週、相次いで北朝鮮による巡航ミサイル及び弾道ミサイルの発射が報じられました。北朝鮮の軍事的行動が起こると、常に問われるのはその意図（狙い）です。
　今回も大きく3つの見方を示すことができます。第1に防衛・抑止力の強化、第2に国内政治用（国内引き締めや国威発揚）、そして第3に対外的メッセージとしての意味合いです。これらは相互に排他的ではありませんが、金正恩委員長が2019年末に対米関係を長期戦と規定して以降の北朝鮮の動向に鑑みれば、現時点では第1の狙いに重きを置いていると言えます。北朝鮮の狙いや日本を取り巻く安全保障環境が厳しさを増している現状を論じます。

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