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2022/12/20
11月30日に、NPI「知りたいことを聞く」シリーズ 「中間選挙後の米国の内政と外交」を開催しました。

 NPI「知りたいことを聞く」シリーズは、人々が関心を寄せる旬のテーマについて、第一線の研究者に「知りたいこと」を投げかけて見解を聞く討論会です。


 米国の中間選挙が11月8日に行われました。中間選挙の結果、下院では共和党、上院では民主党が多数党となりました。こうした新たな連邦議会の構図は、バイデン政権の内政の運営や外交の舵取りにどのような影響を与えるのでしょうか。

 今回は二人の米国政治・外交を専門とするパネリスト―上智大学教授でアメリカ学会会長の前嶋和弘氏、慶應義塾大学教授で当研究所上席研究員の森聡氏―を迎えて、中間選挙後の米国の行方を議論しました。


〔パネリスト〕

前嶋 和弘  上智大学教授/アメリカ学会会長

森   聡  慶應義塾大学教授/当研究所上席研究員


〔モデレーター〕

藤崎 一郎  当研究所理事長


外務省はじめ諸官庁や企業、マスメディア関係の方々の視聴参加を受け、活発な議論が交わされました。視聴者からのご質問を整理して、当日、パネリストに問いかけた主要な質問は以下です。


1. 今回の中間選挙を全体的にどのように評価するか。以前中間選挙でオバマ大統領が惨敗したことがあったが、バイデン大統領がそこまで大敗しなかったのは何故か。


2. 共和党は下院を僅かな差で制したが、委員長ポストを全て獲得した効果は大きかった。委員長は会議を招集し、議題を決定することが出来る。これまで下院においてバイデン大統領に関する疑惑が取り上げられなかったのは、上下両院の委員長ポストを民主党が確保していたからではないか。今後下院がバイデン大統領に関する疑惑を掘り起こし、上院では民主党が司法委員会によってトランプを追及するという司法合戦が起こる可能性についてはどのように見るか。


3. 2024年の大統領選挙に向けて注目すべき点は何か。


4. 先般の米中首脳会談でバイデン大統領は「中国とは競争するが対決はしない」としたうえで、「中国の台湾侵攻が差し迫っているとは思わない」と明言した。バイデンとしては、米中両国のデカップリングを望んでいるわけではないとの姿勢を表明したものと思う。その上で、テクノロジー分野における米国の対中規制について、米中経済安全保障検討委員会の提言などを踏まえて教えてほしい。


5. バイデン政権は現在の北朝鮮とどのように向き合っていくのか。中国を通じて圧力を強めていくのか、直接交渉をするつもりなのか。またロシア・ウクライナ戦争に関して、もしゼレンスキー大統領がクリミアの奪還に本気で乗り出すとなれば、米国をはじめとする西側諸国は、ロシアにとっての「レッド・ライン」を踏み越えないようにゼレンスキーを説得するつもりなのであろうか。


6. 民主党は今後どのような動きをしてくると予想するか。また予算が成立しないのではないかと言われているが、これは国防省の予算にも何らかの影響を及ぼすと考えられるのではないか。


7. 先日ポーランドにミサイルが着弾した際、バイデン大統領が早くに「ロシア製のものではない」と発表したのが印象的であったが、ロシア・ウクライナ戦争をめぐって米国が秘密外交を展開している可能性について教えてほしい。

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