2024/09/17
NPI特別セミナー「経済安全保障を巡る最近の動向と今後の課題」を9月10日に開催しました。
中曽根平和研究所は9月10日、前内閣府政策統括官(経済安全保障担当)として重要経済安保情報保護活用法の策定を担当され、現在は内閣サイバーセキュリティセンター センター長代理である飯田陽一様を講師にお迎えして、「経済安全保障を巡る最近の動向と今後の課題」と題して、重要経済安保情報保護活用法の制定、能動的サイバー防御導入の検討等、我が国の経済安全保障を巡る政府の取組の現状と今後の優先課題、についてご講演いただく特別セミナーを開催しました。
開会の挨拶に登壇した麻生会長は、我が国においてもようやく経済安全保障に関する意識が高まりつつあるとの認識を示すとともに、今の時代は、最先端技術がデュアルユースとなることがあり、時代に合わせて対応を見直す必要があると述べました。
飯田陽一様による講演では、我が国の経済安全保障政策の全体像、政策体系、主要施策の進捗状況等を概説いただいた後、特に、今年5月に成立した「重要経済安保情報保護活用法」や、6月に経済安全保障法制に関する有識者会議で提言された「技術流出対策に関する新たな取り組み」、現在検討が進められている「サイバー安全保障分野での対応能力の向上」、「AI制度の在り方」について解説いただきました。
講演に続いて、質疑応答では、当研究所の石上経済安全保障研究センター長がモデレータを務め、講師との対談形式で、特定秘密保護法と重要経済安保情報保護活用法との違い、民間が期待する事業機会拡大の観点からのセキュリティ・クリアランス制度活用の可能性、適性評価対象者の範囲の選定や国の支援を受けた研究開発プロジェクトで生み出される重要技術の秘密指定に関する企業における実務的な課題などについて質疑を行いました。
◆講師
飯田 陽一 前 内閣府政策統括官(経済安全保障担当)
内閣サイバーセキュリティセンター センター長代理
◆質疑応答・モデレータ
石上 庸介 当研究所主任研究員/経済安全保障研究センター長