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経済・社会

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2014/01/20
「出生率=2」を目標にした異次元の少子化対策政策を --日本の輝ける将来のための少子化対策--

藤江 泰郎(主任研究員)による報告を掲載しました。

「「出生率=2」を目標にした異次元の少子化対策政策を--日本の輝ける将来のための少子化対策--」(PDF)

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(はじめに)
公益財団法人世界平和研究所は、本年10月に創立25周年を記念して「平成50年、世界で輝く日本たれ」との記念提言を発表しました。この提言は、25年後の平成50年に日本が世界で輝いているために必要な取り組みについて考えをまとめたものです。この記念提言の中の一つの柱が、少子化対策です。国家存亡の危機として刮目すべき大事として、今後真剣に取り組むべき課題として取り上げました。本研究レポートは、創立25周年記念提言で提案した少子化対策について、より詳しく説明したものです。


(要旨)
1. 「2」を大きく下回る合計特殊出生率で今後も推移した場合には、日本の人口規模は減少を続け、2100年頃には独立国家として存立できないような状態になる可能性があります。したがって、日本の継続的な発展のためには、合計特殊出生率を「2」にまで回復させなければなりません。


2. 幸い、日本の合計特殊出生率やその前提となる婚姻率については、このところ悪化が止まってきていることが見て取れます。しかし、「悪化が止まった」だけでは人口の中長期的な減少に歯止めをかけることはできません。合計特殊出生率や婚姻率を引き上げていかねばなりません。


3. これまで採られてきた少子化対策が無意味だった訳ではありません。出生率や婚姻率が下げ止まったのには、こうした少子化対策が少なからず貢献しているでしょう。ただ、政策の「目標」が明示されていなかったという点では不十分だったといえます。


4. 政策目標として「出生率=2」を掲げ、「出生率=2」が達成されるまではあらゆる政策を行っていくことを明言することが必要と考えます。国民が「国が本気で出産・育児を支援してくれる」「安心して子供が産める」と感じられるよう、国民の「期待」に働きかける政策が必要です。国民の「期待」に働きかけるという意味では、これまでの施策とは「異次元」の少子化政策と言えるでしょう。

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