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2022/01/20
経済社会研究会コメンタリーNo.8「パンデミックにおける協調的幸福感の社会的機能」(一言英文・関西学院大学文学部准教授/高橋義明・明海大学経済学部教授)を掲載しました。

1 パンデミックと幸福

 コロナ感染症の影響は、社会経済の基礎である個人の社会生活にまで及んでいる。特に、パンデミックの対策として広く実践されたsocial distancingやstay home、時短営業といった社会行動パターンの数々は、人々の身近な関係性に依拠した対処行動として広く知られ、2021年現在、人々の社会生活に定着しつつある。

 こうした社会的状況では、身近な関係性が良好、かつ、不健康のリスクを低減できている状態が特に求められる。もともと、パンデミックでなくとも、ウェル・ビーイングの中核である幸福感(happiness)は、さまざまな文化を超えて心理的な平穏さと社会的な関係の調和を意味することが指摘されている(Delle Fave et al., 2016)。ゆえに、パンデミックは、ウェル・ビーイング自体への脅威とも捉えることができる。

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