2023/01/24
経済社会研究会・コメンタリー NO.13「COVID-19 と都市の密度」(豊田奈穂・関東学院大学経済学部 専任講師)を掲載しました。
新型コロナウイルス(以下、COVID-19とする。)は日本のみならず、世界各国の社会経済に今なお甚大な影響を及ぼしている。2022年12月23日時点、世界で確認されている累積感染者数はおよそ6億5,200万人、日本では同時点で約2,800万人を数えている。2020年の第1波では70歳以上で感染者比率が高い状況にあったが、その後、ワクチン接種等が進んだことにより、その割合は低下傾向にある(国立感染症研究所(2022))。第2波以降は10代から30代の若年層で感染者比率が高く、2021年の第6波ではワクチン接種の対象とならなかった19歳以下の年齢層で相対的に増加する傾向が示されている。病院や高齢者施設がクラスターの発生場所とされる報道が多いことからシニア層で感染者が多い印象があるが、2020年3月下旬から2022年6月中旬までの累積報告者数でみると、社会活動が活発な若い世代での感染の方が多くなっている。