多国間関係研究会
趣旨
23年度から3年間にわたり、東アジアに内在する朝鮮半島、台湾海峡問題、あるいは協力の可能性などについて、韓国、北朝鮮、台湾、中国、ロシアの地域の専門家が各々の「内政」や「歴史・秩序観」などを踏まえて考察し、その成果を米豪、欧州との対話によって深化させるとともに、研究成果を内外に発信し、かつ外務省、政府に提言していくことを目的とする。世界的にも有数の日本の東アジア地域研究の成果を外交政策に接続させていく試みである。韓国・北朝鮮研究会、中国・台湾研究会、ロシア研究会、日米同盟研究会、多国間関係研究会の5つの研究会(ユニット)からなる。
多国間関係研究会では、東アジアを視野に入れて、多国間国際組織における国際協力や、法の支配に基づく国際秩序の確立へ向けた価値を共有する諸国の協力を検討する。国際政治、国際法、国際機構論などの専門家に参加を得て、東シナ海や南シナ海の海洋国際法をめぐる紛争、国際保健衛生をめぐる地域協力、G7やG20などを通じた国際協力などをテーマとして取りあげる。
メンバー構成(敬称略)
リーダー: 細谷 雄一 慶應義塾大学法学部教授・中曽根平和研究所上席研究員
詫摩 佳代 慶應義塾大学法学部教授
岡松 暁子 法政大学人間環境学部教授
鶴田 順 明治学院大学法学部准教授
市原麻衣子 一橋大学法学部教授
都築 正泰 上智大学国際関係研究所客員研究員
平田 健治 中曽根平和研究所主任研究員
岩間慶乃亮 中曽根平和研究所支援研究員
研究会の活動
第1回 2024年6月21日
テーマ:グローバルヘルスと我が国の安全保障
報告者:鈴木秀生 広報外交担当兼国際保健担当、メコン協力担当特命全権大使
2024年8月26日
コメンタリーNo.3「グローバルヘルスと我が国の安全保障」(鈴木秀生)
第2回 2024年11月6日
テーマ:EU中国関係と独中関係―欧州の視座から(EU-China, Germany- Relations: A view fromEurope)
報告者:Axel Berkofsky
第3回 2024年11月12日
テーマ:グローバル感染症の行方――分断が進む世界で重層化するヘルスガバナンス
報告者:詫摩佳代 慶應義塾大学法学部教授
第4回 2025年1月16日
テーマ:いわゆるグレーゾーン事態への対処について 国際法の観点から
報告者:鶴田順 明治学院大学准教授
2025年1月27日
コメンタリーNo.4「いわゆるグレーゾーン事態への対処について 国際法の観点から」(鶴田 順)
2025年2月12日
コメンタリーNo.5「海上自衛隊の護衛艦による台湾海峡の航行」(鶴田 順)
※本研究会は、2023年度に採択された外務省の外交・安全保障調査研究事業費補助金によって運営されています。