中国・台湾研究会
趣旨
23年度から3年間にわたり、東アジアに内在する朝鮮半島、台湾海峡問題、あるいは協力の可能性などについて、韓国、北朝鮮、台湾、中国、ロシアの地域の専門家が各々の「内政」や「歴史・秩序観」などを踏まえて考察し、その成果を米豪、欧州との対話によって深化させるとともに、研究成果を内外に発信し、かつ外務省、政府に提言していくことを目的とする。世界的にも有数の日本の東アジア地域研究の成果を外交政策に接続させていく試みである。韓国・北朝鮮研究会、中国・台湾研究会、ロシア研究会、日米同盟研究会、多国間関係研究会の5つの研究会(ユニット)からなる。
中国・台湾研究会では、中国が国際秩序をいかに捉え、またどのような国際秩序を望んでいるのか、中国の国内の統治がいかに対外政策に関連づけられているのかについて、「一つの中国」「92年コンセンサス」などについての理解を深めつつ、調査分析を行う。中国の台湾政策の動向、台湾の総統選挙を念頭に置きつつ、中国および台湾の対内外行動をどのように理解、説明するのかについて議論を深める。
上記を踏まえ、日本の外交政策への提言を検討する。
メンバー構成(敬称略)
リーダー: 江藤名保子 学習院大学教授・中曽根平和研究所客員研究員
リーダー: 福田 円 法政大学教授・中曽根平和研究所客員研究員
津上 俊哉 津上工作室
門間 理良 拓殖大学教授
家永 真幸 東京女子大学教授
吉岡 桂子 朝日新聞社
山口 信治 防衛研究所主任研究官
毛利 亜樹 筑波大学人文社会系助教
八塚 正晃 防衛研究所主任研究官
白田 直子 日本台湾交流協会東京本部
川辺 知明 中曽根平和研究所主任研究員
研究会の活動
第1回 5月31日
テーマ:今年度の活動方針
報告者:江藤名保子(学習院大学教授・中曽根平和研究所客員研究員)
福田 円(法政大学教授・中曽根平和研究所客員研究員)
第2回 6月15日
テーマ:中国の脅威認識と対外観~清華大学の「中国人的国際安全観調査」に寄せて~
報告者:川島 真(東京大学大学院教授・中曽根平和研究所研究本部長)
7月9日
7月10日
ウェビナー「ウクライナ戦争の波及効果~中央アジアと中国の接近~」
(ロシア研究会との共催)
第3回 7月26日
テーマ:習近平政権を取り巻く国際情勢
報告者:江藤名保子(学習院大学教授・中曽根平和研究所客員研究員)
第4回 8月10日
テーマ:Explaining How Americans View China's Trustworthiness
報告者:福田 円(法政大学教授・中曽根平和研究所客員研究員)
傳 澤民(中央研究院政治学研究所助研究員)
第5回 9月26日
テーマ:印中関係の現段階からみる「陸地国界法」
報告者:毛利亜樹(筑波大学人文社会系助教)
11月7日
ウェビナー「2024年台湾選挙の行方~台湾政治経済と国際関係の交錯~」
12月11日
コメンタリーNo.1「陸地国界法にみる中国の国内論理」(毛利亜樹・筑波大学人文社会系助教)
第6回 12月27日
テーマ:欧州と中台関係
報告者:東野篤子(筑波大学人文社会系教授)
2024年1月26日
ウェビナー「台湾はどこに向かうか~選挙結果と国際情勢への影響~」
第7回 2月29日
テーマ:中国と欧州~ブダペストから見えるもの~
報告者:吉岡桂子(朝日新聞社)
3月21日
コメンタリーNo.2「EUによる対中国アプローチの変遷 ―ロシアによるウクライナ侵略の影響を中心に―」(東野篤子・筑波大学人文社会系教授)
5月31日
ウェビナー「台湾頼清徳新政権の誕生とこれからの米中日台関係」
第1回 6月26日
テーマ:中国人民解放軍による対台湾演習の意図と実態
報告者:門間理良(拓殖大学教授)
第2回 7月12日
テーマ:CHARM DEFENSIVE ブダペストから見えた中国
報告者:吉岡桂子(朝日新聞社)
第3回 9月27日
テーマ:頼清徳総統就任演説の内容分析
報告者:家永真幸(東京女子大学教授)
※本研究会は、2023年度に採択された外務省の外交・安全保障調査研究事業費補助金によって運営されています。