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2021/04/15
NPIメールマガジン 「ハイブリッドな戦い」"尖閣問題における日米協力を主眼に"(2020年度 中曽根平和研海洋安全保障研究委員会 研究成果報告)

中曽根平和研究所の海洋安全保障研究委員会では、これまでグレーゾーン事態に関する研究を進めてきました。
2020年度は11回の研究会を開催し、尖閣問題におけるハイブリッド戦をテーマに「国内の体制、連携上課題」、「日米連携上の課題」および「国際連携上の課題」に焦点を当てて研究を行いました。
本研究の内、特に成果を得られた「日米連携上の課題」の要点は次の通りです。

1. 背景
〇巧妙さを増す中国のハイブリッド戦能力に対する日米共同対処能力の一層の向上が重要である。
〇中国による日米離反への揺さぶりにいかに日米で対応すべきかが重要な課題である。

2. 尖閣問題における日米同盟上の課題
(1)「宇宙・サイバー・電磁波領域」の日米連携の強化
(2)日米の防衛・外交の枠にとどまらない日米の連携の強化
(3)日米同盟形骸化のために中国が尖閣問題を利用する可能性
(4)重要インフラへの妨害による在日米軍の影響

3. 日米連携・協力への提言
(1)全同盟的対応実施のための新たな同盟協力枠組みの創設
・「日米防衛協力のための指針」から日米同盟をより幅広く捉えた「日米同盟協力のための指針」へと改訂
・常設の「日米同盟理事会」の創設
(2)GZ事態からの情報共有と政策調整
・認知領域、サイバー電磁領域、宇宙領域、陸海空領域に関するCOPを共有する常設の日米調整所の設置
(3)法執行レベルにおける日米協力
・尖閣諸島周辺における海自と米海軍との共同監視
・日米間の「沿岸警備作業部会」設置による、JCG ・USCGとの協力・支援枠組みの創設
(4)「認知領域」における日米連携
・日米両国民への正しい事実関係の発信
・日米法制度等の相互理解の促進
・偽情報拡散等による世論操作への対応
・戦略的コミュニケーションの発揮
(5)「宇宙領域」における日米連携
・宇宙状況監視等に関する日米連携
・通信衛星の共同運用
・人材育成の協力 など
(6)「サイバー・電磁領域」における日米連携
・新たな共同対処の枠組みの構築
・産官学連携した「サイバー研究・教育」機関(拠点)の設立
(7)国際的規範形成のための日米連携
・海洋、極地、宇宙、サイバー、電磁波等の領域における有効な国際規範の形成、監視体制の構築

なお、本研究成果の詳細については、中曽根平和研究所ホームページ上<https://www.npi.or.jp/research/2021/04/15165004.html>で公開していますのでご覧ください。

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