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外交・安全保障

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2023/03/30
米中関係研究会コメンタリーNO.17「インドネシアから見たウクライナ侵攻の影響」(相澤伸広・九州大学比較社会文化研究院准教授)を掲載しました。

現在、ロシアによるウクライナ侵攻以来、東南アジア各国は主権侵害行為に対し異を唱えた。ただ、具体的にロシアを名指しして「非難」することはなく、いわんやロシアとの関係を悪化させる「制裁」にはシンガポールを除いて参加することはなかった。インドネシアのジョコウィ大統領も侵攻直後にロシアを批判せず、『No War』とTwitterで発し、その先には政治的に踏み込むことはなかった。

東南アジアとしては、選択回避が外交的に合理的な立場にありつつも、2022年4月7日、国連人権委員会において、ロシアの資格剥奪にかかる決議が投票に付されその判断を求められた。東南アジアの投票は、ベトナムとラオスが反対、シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア、ブルネイ、カンボジアが棄権、そして、ミャンマーとフィリピンが賛成した。東南アジア各国の間で、判断が割れたこと、そして、東南アジアの過半数が棄権したこと、この結果の理由をどうひもとくか。おそらくそこには、1. 武器供与の依存度、2. ウクライナ侵攻の特殊性、3.「制裁」の犠牲者としてのシンパシーという3つの要素が考えられる。これらに注目して東南アジア、そしてとりわけその中でも最大の人口を抱えるインドネシアに与えた影響について理解をしたい。

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