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外交・安全保障

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2023/12/11
中国・台湾研究会コメンタリーNo.1「陸地国界法にみる中国の国内論理」(毛利亜樹・筑波大学人文社会系助教)を掲載しました。

 2020年6月にインド北部のラダック地区ガルワン渓谷でインド軍と中国軍が衝突して以来、両国の冷たい関係が続いている。中国側には、インドが国界・国境地域問題を取り上げて中印二国間に加えグローバル・レベルでの協力も停滞させているとの不満がある。しかしインド側からみれば、中国は実効支配線(Line of Actual Control:LAC)の尊重や武力行使を制限した1993年協定、そしてLAC地域の軍事分野の信頼醸成措置を定めた1996年協定に違反して国境地域の平和と平穏を妨げ続けていると見える。この文脈でインド人有識者は、2021年10月に中国で成立した「中華人民共和国陸地国界法」(以下、陸地国界法)を習近平政権が攻撃的な外交や軍事政策を正当化するために国内法を整備する法律戦(lawfare)の例と理解し、インドを攻撃していると論じている。果たして、陸上国境紛争で強硬姿勢をとるために中国は陸地国界法を制定したのだろうか。本コメンタリーは、陸地国界法の制定に至った中国国内の論理を探る。

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