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2020/07/13
「デジタルプラットフォーマーと金融」【下・議論編2】(中曽根平和研究所「デジタル技術と経済・金融」研究会)

 中曽根平和研究所では標題につき、中国金融ビジネスに長年携わってきた、岡野寿彦研究委員(NTTデータ経営研究所シニアスペシャリスト)および岩田祐一研究委員(中曽根平和研究所主任研究員)との意見交換を、以下の通り開催しました。

 【上・プレゼン編】、中・議論編1に続き、【下・議論編2】の3回に分けて、概要をお届けします。なおスクリプトはこちらをご覧ください。

 

 

1 議論

 

■主な論点5:日本政府による5G/アフター5Gへの支援意向をめぐって
(6/29 NHK報道 <https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200629/k10012487291000.html>)

○日本の情報通信系が後れを取ったのは、2000年代前半の決算の短期化(四半期化)による、短期的な収益・成果へのプレッシャーが大きかったのではないか。長期の商品開発・サービス開発にとって不利になり、研究開発への意欲・リソース分配が減退したのではないか。
○政府による支援がこれから行われたとしても、短期(例えば5年)で成果を出せ、というものでは、同じ隘路に陥るのではないか。中長期的な視点が必要。
○中長期的な視点のほか、今後の技術開発に向けた、優秀な人材集団のプール・維持体制が出来ることが重要。

○米中のデジタルプラットフォーマー等は、長い年月をかけ、しかも年1兆円単位で研究開発資金を投じてきている人たち。しかもそこにハイスペック人材を集めてやってきているところがある。従って、一朝一夕に簡単にいく話ではないと思う。
○ただ楽観的に言えば、研究開発が長期視点に切り替わることによって、ある程度の時間をかけて我慢しながらいけば、それなりにものが出来てくる、という期待もある。
○日本は、国レベルの補助金で比較しても、米国などに比べて、研究開発費への支出は低い。そういう意味では、WTOを含めた場の議論においても、今の時期に補助金を出す、ということで、日本に特段不公平があると(諸外国が)指摘することは難しいのではないか。むしろ、適切に諸外国の水準に合わせていく、という方向性が必要な可能性。

 

2 日時等:令和2年6月30日(火)10:00-12:10 (ウェブ会議により実施) 

3 参加者: 中曽根平和研究所「デジタル技術と経済・金融」研究会 研究委員、および中曽根平和研究所関係者

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